「マトン」「ラム」「ジンギスカン」
羊肉に関係する言葉ということは知っているんだけど、どう違うんだろう?
いまさら人に聞くのも恥ずかしいし、、、
という方はこの記事をこっそり見ていただければと思います。
この記事では
・マトン、ラム、ジンギスカンの違いとそれぞれの特徴
・おいしく食べる5つコツ
・羊肉の部位による味の違い
などを紹介していますのでぜひ参考にしてください。
[toc]
マトン・ラム・ジンギスカンの違いとは?
まずは簡単に言ってこの3つの違いは何なのか。
「マトン」2歳以上になった羊肉のこと
「ラム」生まれて1年未満の羊肉のこと
「ジンギスカン」羊肉の種類ではなく羊肉を使った料理の名前。羊肉を使った焼肉。
です。「ラム」と「マトン」は羊の年齢の違いがあったんですね。私は最初部位の違いかと思っていたんですが、勘違いでした。
そしてジンギスカンは羊肉を使った焼肉の名前でした。
マトン・ラムの違いをもうちょっと詳しく
マトンとラムの区別の仕方
マトンとラムの分け方は基本的には先ほど述べた年齢の違いです。
でも正確な年齢が分からない場合もあって年齢では正確には分けれないようなので、日本では永久歯があるかないかで分けます。
永久歯がないものを「ラム」
永久歯があるものが「マトン」
という訳ですね。
実はほかにもラムとマトンにはいろんな違いがあります。
味の違い、見た目の違い、栄養素の違いなどがあるのでご紹介します。
味の違い
「ラム」
くさみが少なく、羊特有のクセがあまりないのが特徴です。そしてまだ若い肉なので、肉質も柔らかく、食べやすいです。
「マトン」
羊肉独特の牧草のような香りが強いのが特徴。脂肪が多く、コクとうま味も強いです。大人な魅力ってやつですね。また、肉はラムより引き締まっていて歯ごたえがあります。
見た目の違い
成熟した「マトン」は若い「ラム」に比べて赤みが強いのが特徴です。
栄養素の違い
同じ羊肉でもマトンとラムでは含まれている栄養素の量に違いがあります。
例えば100gあたりのカロリーを比べるとマトンの脂つきロース(生肉)で225kcal、ラムの脂つきロース(生肉)で310kcal/kcalです。
若い「ラム」のほうがカロリーは高いんですね。
ホゲットとは?
日本ではあまり聞きませんが、羊肉の分類でもう一つ「ホゲット」というものがある事をご存知でしょうか?
「ホゲット」とは、マトンの中でも初期のころの羊の肉、生後1年以上2年未満の羊肉のことをそう呼びます。
もっと正確に言うと「永久歯が2本以下」の羊肉です。
ラムとマトンの中間的な感じのお肉です。
羊肉独特のにおいやクセの強さ、お肉の硬さ、カロリーの高さ様々な要素が真ん中くらいです。
ラムはクセが少なくて物足りない!でもマトンだとクセが強すぎる、、、という人にはちょうどいいようですね。
でも残念ながら実際に日本で「ホゲット」を食べられる機会はほとんどありません。どうしておホゲットが食べたい!という方はオーストラリアやニュージーランドなどの羊肉大国に行くのがおすすめです。
羊肉をおいしく食べる5つのコツとは?
せっかく羊肉を使って料理したのにまずかったなんて残念ですよね。羊肉をおいしく食べるコツをご紹介します。
マトンとラムではクセの強さや肉の固さが違うので、おいしい食べ方も違ってきます。でも結局一番の難点はそのにおい。
においが強すぎるので苦手だ、という人が多いのではないでしょうか?
これをできるだけ抑えて羊肉をおいしく食べるコツは次の5つです。
1.新鮮な羊肉を選ぶ
2.脂肪分を切り落とす
3.香辛料でにおいを消す
4.強火で調理する
5.出来たらすぐに食べる
1.新鮮な羊肉を選ぶ
羊肉のにおいの主な原因は脂肪が酸化することです。なので新鮮なお肉を選べば、においはほとんど気になりません。
実際に私ぺキチンは中国に住んでいて、その日の朝に絞められた新鮮な羊肉を市場で買うことができるのですが、普通に焼いて食べてもにおいは全然気になりません。中国に来て初めて羊肉のおいしさに目ざめました。
2.脂肪分を切り落とす
羊肉を輸入に頼っている日本では、その日に絞めた羊を売っていることはまずありませんね。なので脂肪が酸化してにおいが強くなっているパターンが多いです。その時はその脂肪分を切り取ってから焼くことでにおいが抑えられます。
またフライパンよりも網焼きやオーブンなどで焼くのがおすすめ。そうすれば焼いているときに余分な脂が下に落ちますので、さらににおいを抑えることができます。
3.香辛料でにおいを消す
においが強めのマトンを食べるときに多いのが、香辛料でにおいを消す方法です。ジンギスカンでも香辛料に付け込んだマトンを焼くことが多いです。
ナツメグやニンニクなどのにおいの強いスパイスをつかったり、醤油など味の濃い調味料につけ込んでから焼くと効果的です。
4.強火で調理する
強火で調理すると、羊肉のにおいの原因である脂が溶けて気になるにおいも少なくなるようですね。
なので焼く時は弱火でじっくりではなく、強火で焼きすぎに注意しながらも、しっかりと焦げ目がつくように焼きましょう。
5.出来たらすぐ食べる。
料理ができたらすぐに食べましょう。冷めると羊の脂肪分が固まってしまい羊特有の臭さが出てきます。
次の部分でマトンとラムをおいしく食べる方法をご紹介します。
マトンの美味しい食べ方
マトンはにおいやクセが強く、肉も固めなので、スパイスを多く使った煮込み料理で食べるのがおすすめです。その代表的な料理がマトンカレーですね。
ラムのおいしい食べ方
クセやにおいが少なく、肉が柔らかいラムは焼いて食べるのがおいしいです。
ジンギスカンやラムチョップ、トルコ料理のシシカバブーなどもラムを使っていますよ。
ジンギスカン情報
ジンギスカンとは専用のでこぼこがついた鍋で野菜と羊肉を一緒に焼いて食べる、という焼肉のような料理です。
北海道の先住民族アイヌ民族の伝統料理なのかなと思っていたんですが、実は違って、日本軍の旧満州への進出をきっかけに、中国にある羊の焼肉を知り、それを日本版にアレンジしたもののようです。(ウェキペディア)
ジンギスカンには大きくわけると「滝川式」と「札幌式」の2種類があります。「滝川式」とはお肉を先にタレに漬け込んでおくもの、「札幌式」とは味付けなどをせず、焼いてからタレにつけて食べるものです。
おなじ北海道でも地域やお店によって違うようですね。
お家でもジンギスカンを楽しめます。
羊肉が好きな方や、ちょっと変わったものでパーティーを開きたい方にもジンギスカンはおすすめです。
《松尾ジンギスカン公式》送料無料!【鍋付】本格ジンギスカン鍋セットA(マトン二種) 冷凍 [ジンギスカン セット] 価格:5,480円 |
部位によって変わる羊肉の特徴
一口に「マトン」「ラム」といっても部位によって味や風味も変わります。
日本では部位を選択して羊肉を買うなんてことはめったにないので、マニアックな情報にはなりますが、部位によって変わる羊肉の特徴をご紹介しますね。
肩(かた)
脂肪が多く、肉質は硬め、羊特有のにおいが強いです。筋切りをした上で主に煮込み料理に適しています。
肩ロース
赤身と脂肪のバランスが良く、うま味の強い部位。やわらかく食べやすいので、厚切りのステーキや焼肉でたべるのがおすすめ。
ロース
肉質がとてもやわらかく、羊肉の中でも最上の部位。ローストやステーキに使われる部位です。フランス料理などにも使われる「ラムチョップ(骨付きロース)」は、肋骨ごとにカットしたものです。
ばら
豚肉などもそうですけど、バラ肉は脂肪分が多いです。主に煮込み料理に適していますが、日本ではあまり流通してないそう。
もも
最も脂肪が少なく、あっさりとした部位。やわらかい部分はローストやステーキにされ、固い部分は煮込み料理に使われます。
まとめ
いかがでしたか?
マトン・ラム・ジンギスカンの違いから、おいしく食べる5つのコツ、ちょっとマニアックな情報までご紹介しました。
ご紹介した主な情報をまとめると
□マトン・ラム・ジンギスカンの違い
マトン-生後1年以上の羊の肉(永久歯が生えている)
ラム -生後1年未満の肉(永久歯が生えていない)
ジンギスカン-羊肉使った焼肉料理
□おいしく食べる5つのコツ
1新鮮な肉を選ぶ
2脂肪分をとる
3香辛料でにおいを消す
4強火で調理
5冷めないうちに食べる
こんな感じでしたね。
日本でも羊肉を食べる機会はどんどん増えてきていますので、少しでもおいしく食べたい!と思いますよね。
お店でも家庭でも、おいしい羊肉ライフをお楽しみください。